台湾人の春節(旧正月)はどうやって過ごすの?
- easyta
- 7月23日
- 読了時間: 4分
旧正月(春節)は、台湾で最も重要な祝祭であり、伝統、家族の集まり、そして多彩な行事によって祝われます。この時期を、台湾の人々がどのように喜迎えるのかを見ていきましょう!
1. 準備と大掃除
旧正月の数日前から、家庭では「悪運を掃き出し、福を迎える」ための大掃除が行われます。これにより、過去の不運を清め、新たな一年の幸運を呼び込むとされています。
また、多くの家庭では、赤い対聯(春聯)、切り絵、提灯などを飾り、幸福や繁栄を象徴する装飾で家の中を飾り付けします。赤は特に縁起の良い色とされ、魔除けの意味もあるんだとか。
2. 団らんの年夜飯(大みそかの夜ごはん)
大晦日の最大ポイントは、家族みんなで囲む「年夜飯(ニェンイエファン)」と呼ばれる夕食です。久しぶりに帰省した家族や親戚も集まり、縁起の良い料理を楽しみながら、新年を迎える準備をします。
代表的な料理には以下のようなものがあります:
魚(魚=余):余りが出る=「年年有餘(毎年ゆとりがある)」を意味し、豊かさや繁栄の象徴です。
餃子(ジャオズ):金の延べ棒の形をしており、金運を呼ぶ食べ物とされています。
年糕(ニェンガオ)=もち米ケーキ:発音が「年年高(年々高く)」に似ており、出世や成長を象徴します。
この年夜飯は、台湾の春節における最も重要な時間のひとつ!
3. お年玉(紅包/ホンバオ)
春節の楽しみのひとつとして、多くの子どもたちや若者が心待ちにしているのが「紅包(ホンバオ)」と呼ばれる赤い封筒に入ったお年玉です。この紅包は新しい年の幸運・健康・繁栄を願って年長者から渡されます。
また、職場でも春節前に上司や経営者が従業員に紅包を配る習慣があり、感謝の気持ちと「新しい年も頑張ろう」という激励の意味が込められています。
赤い封筒は、魔除けと幸運を象徴する色であり、紅包を通して受け取るのは単なるお金以上に、祝福そのものと考えられています。
4. 爆竹と獅子舞
深夜が近づくと、台湾の空は爆竹や花火で鮮やかに彩られます。音と光が、邪気や悪霊を追い払い、新しい年の幸運を呼び込むと信じられています。
また、街中や寺院、ショッピングモールなどでは、獅子舞や龍舞が披露されることも多く、大きな太鼓の音とともに観客の熱気が最高潮に達します。特に商業施設では、獅子舞が店頭で「財運をもたらす」儀式として行われることもあり、ビジネスの繁栄を願う大切なイベントです。
こうした伝統芸能は、台湾の旧正月の雰囲気を一層盛り上げる重要な要素となっています。
5. 初詣とお供え(寺廟参拝と供物)
旧正月の元日(初一)には、多くの家庭が寺廟(お寺や道教の廟)を訪れて参拝します。家族そろって神様や先祖に、健康・幸福・商売繁盛・学業成就などを祈願するのが一般的です。
お供え物としては、線香(お香)、果物、お菓子、紙銭(紙のお金)などが用意され、神仏や先祖に感謝と願いを捧げます。なかには、除夜から元日にかけて夜通し参拝する人々もおり、廟の前には長蛇の列ができることもあります。
台湾では、仏教・道教・民間信仰が混ざり合った形で信仰されており、春節時期の寺廟はまさに信仰と文化の中心として、にぎわいを見せます。
6. お祭りと縁日
旧正月の15日間、台湾各地では伝統行事や縁日(夜市)が開催され、街は活気に満ちあふれます。屋台では縁起物やグルメが並び、家族連れや観光客でにぎわいます。
特に注目されるのが、春節のフィナーレを飾る「元宵節(ユエンシャオジエ)」=ランタンフェスティバルです。この日は、色とりどりのランタンが飾られ、夜には幻想的な光景が広がります。各地で行われるランタンイベントでは、伝統芸能やパレード、光のショーなども行われ、春節の最後を盛大に祝います。
元宵節は「家族の再団結」と「光の希望」を象徴する大切な行事として、台湾中が一体となって盛り上がる祝祭日です。
7. 旧正月の特別な食べ物とお菓子
台湾の旧正月には、パイナップルケーキ、大根餅、そして甘いもち団子(湯圓)などの台湾ならではの美味しいお菓子や料理が欠かせません。友人や近所の人たちと分け合い、良い縁起を願う意味も込められています。
台湾の旧正月は、伝統的な風習と賑やかな祝祭が見事に融合した特別な時期であり、地元の人々だけでなく訪れる観光客にとっても忘れられない体験となっています。

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